◆ f o r y o u ... Mar 26 1999 - 4 -  おはよ。  なぜ驚くんだい? 僕は理想の君。  君はいつも、僕のことを見ているじゃない。  来る日も来る日も、君は僕を大切に抱いてくれるね。  なかなか感心な心がけだ。おかげで僕は毎日快適だよ。  でも、その見返りを期待されても困るなぁ。  いくら大切にしてもらっても、君の期待には応えられない。  僕は、君を僕にすることはできないんだよ。  それは僕の死を意味するからね。  一つの身体に、二つの命は宿り得ないのさ。  えっ、僕を殺すだって?  君は大切なものを、消すことができるのかい?  君は君であって、僕ではないし、僕にはなり得ない。  当然のことだろ?  君が僕になり得ないことに、なんの不思議もありはしない。  なり得ないことを望んでも仕方ないと思うよ。  まぁ、なり得ることを望み、できることをやるんだ。  それが君の仕事だからね。  君はいつでも、大切な僕を抱いてくれよ。  僕はいつでも、大切な君でいてあげるよ。 購読解除等 http://member.nifty.ne.jp/fukapon/foryou/ 御意見大歓迎 Fukapon 当文書の許可無き転載厳禁 Copyright(C) 1999 Fukapon